韓国ドラマはアロマです(仮)

韓国ドラマのまとめが増えてきたので、こちらで管理することとしました。辛口気味に好き勝手なことを言っています。ネタバレを多く含みます。未視聴の場合は回避をお願いいたします。

韓国映画「 キル・ボクスン 」(Netflix)

キル・ボクスン

韓国題: 길복순

 

監督・脚本: ビョン・ソンヒョン

2023年、Netflixで配信。 2時間 17分。

 

ほんの1シーンのイ・ジェウク見たさに視聴。

 

未視聴の方で、血とか苦手な方へ。

『「チョン・ドヨンPV ~アクション編~」といった感じで、

無理してまで観なくても大丈夫』と思います。

 

未視聴の方で、これから観ようと思っている方へ。

「イ・ジェウクが〇〇〇の青年時代役?!それも1シーンのみ??」

ここ、お見逃しなく。

 

【あらすじ ストーリー】

親からの虐待を受けていたボクスンは、17歳の時、

暗殺者チャ・ミンギュに暗殺の才能を見出されて以来、

その下で修業を積んできた。

 

今では、暗殺業界では、その名を知らぬ者がいない殺人の

エキスパートに。私生活ではシングルマザーとして裕福な家で、

15歳の娘ジェヨンと一緒に暮らしていた。

家では普通に愛娘の世話を焼く“お母さん”の顔を持ち、

一方で娘には「イベント会社の仕事」をしていると

暗殺家業のことは内緒にしている。

娘ジェヨンもまた母には内緒にしていることがあった。

それは、女性である親友ソラと付き合っていること。

 

チャ・ミンギュは暗殺業界を会社化してルール作りを行うなど、

いまや暗殺業界のトップだ。若手の育成などにも努めている。

彼には兄に異常な愛欲を示す妹ミンヒがいたが、ミンヒから

目を付けられたボクスンは、企みに嵌められてしまい

仲の良かった暗殺仲間と殺し合いをするはめに。

そして娘ジェヨンも、男子生徒に交際を迫られ

ソラとの関係をばらすと脅されて首を刺してしまう。

ボクスンは、納得のいかなかった殺しの依頼を「失敗」として

中止するが、それは企業のルール違反で、これで自分の恩人である

チャと直接対決を迫られることに…

 

【キャスト 出演者】
暗殺者 キル・ボクスン: チョン・ドヨン
少女時代のボクスン: パク・セヒョン

ボクスンの娘 キル・ジェヨン:  キム・シア

大手暗殺請負「MK. ENT」代表 チャ・ミンギュ : ソル・ギョング
若い頃のチャ・ミンギュ: イ・ジェウク

MK. ENT理事/ミンギュの妹 チャ・ミンヒ: イ・ソム

<キルボクソンの飲み仲間>
MK. ENT所属の暗殺者 ハン・ヒソン: ク・ギョファン
暗殺者 ヒョンチョル: チェ・ビョンモ
元暗殺者 /義手/飲食店店長 スグン: キム・ギチョン
巨体の暗殺者 グァンマン: パク・グァンジェ
暗殺者 ユンソク: チャン・インソプ

 

MK. ENTの新人訓練生 キム・ヨンジ: イ・ヨン

MK. ENT最高経営責任者(CEO):シン・ガンギュン
暗殺請負業者代表 シン軍曹: キム・ソンオ
暗殺請負業者 キ社長 キ・ジュボン
暗殺請負業者 ペCEO キム・ジュンベ
暗殺請負業者 スク代表: イ・ヨンソク
暗殺請負業者 ヨン代表: キム・ヨンジュン

MK. ENTインフォメーションデスクスタッフ: アン・ソンボン

ジェヨンの恋人 イ・ソラ: イム・ジェイン
イ・ソラの母: イ・スンヨン
同級生の男子 ユ・チョル: チェ・ヒョンジュ
同級生の男子 ジンソン: ペ・ジェヒョン
ユ・チョルの母: キム・ジェファ
先生: イ・ルアン

オ・ジョンシク上院議員: イ・ヘヨン
在日2世ヤクザ 織田真一郎(キム・グァンイル): ファン・ジョンミン(特別出演)

ボクスンの父: チャン・ヒョンソン
カン刑事: チョ・ヒョヌ
凶悪犯: キム・デハン

 

以下、個人の感想です。ネタバレあり。

 

 

【超個人的感想】※青いのは監督interviewにあったものです。

・暗殺者業界が舞台で、暗殺者の会社が存在して暗殺者同士で

気さくに飲んだりして…リアリティないのは当たり前なんだけど、

サラサラし過ぎてて、逆に「ん?」って感じ。

俳優も豪華で、ちょい役で出てくる俳優もみんな「存じ上げる顔」なのに

大した説明もなくサクサク消費。

監督のインタビュー(を翻訳ソフトにかけた直訳の結果)には

「アクション映画ではあるが、結局は感情的な話で解きたかった」

とのこと。感情ねぇ。

「殺し屋とその殺し屋を雇っている組織の物語というのは

映画ではよく使われる設定。設定の何を変えてみたいか考え

そのひとつが“復讐をテーマにしたくはない”だった」

復讐は確かになかった。アクションでスカッとするのか

親子や感情論でグッとくるのか。何が残ったのか。殺しの「作品」?

※翻訳ソフトを100%正解とは思っていないので適当にとらえて。

私個人的には、「チョン・ドヨンPV ~アクション編~」に

友情・特別出演で豪華客演がついた、感じがした。

 

・監督インタビューによると、チョン·ドヨンに一番似合わない

ジャンルとしてアクションを構想

ドヨンさんをキャスティングしたというより、ドヨンさんから

物語が始まった。ドヨンさん本人にも娘さんがいることから

意図的に重ね合わせた、そうです。

・ドラマ「イルタスキャンダル」とこの映画と連続して日本に入ってきて

チョン・ドヨン作品が続いた結果、「私とは合わない」という結論。

まぁ、そんなこともありますよね。

カンヌを獲っている大女優さんなのはわかるけど、

ここまで持ち上げられる理由がよくわからない。

 

・冒頭にも書きましたが「イ・ジェウクが観たい!」という気持ちだけで

開封したので、暗殺者の話とかどうかもわからず…

で、目にしたのが冒頭のあの「キルビル風」な場面です。

(イ・ジェウク出演場面だけネタバレで流れてきて殺しがあるのは判っていたが

ジェウクくんがもっと出演するんだとばかり思っていた程度の前情報で開封

 

メイド姿のキル・ボクスンと、日本のヤクザを演じる

大御所俳優 ファン·ジョンミンのカタコトアクション対決。

スカートを動きやすいようにビリリと裂いてね…

バーバババッ♪ティーーティリリリティィー♪

布袋さんの「Battle Without Honor Or Humanity」ですよ。

そうこなくちゃ。でも、うん。違う違うそうじゃなぁい。

「キル・ボクソン」の「キル」は「キルビル」オマージュ。

女の暗殺者で、そこを避けるのは無理だからって

 

インパクトある冒頭場面に、日本人(風)を悪者として登場させて

ネットフリックスで世界に配信…。

JAPANESE893ってそんなに世界から観て凶悪なイメージなん?

このヤ〇ザ役はちゃんと(ちゃんと?)日本人俳優を選ぶつもりで

交渉を進めていたようなんですが、コロナ禍で2週間隔離とかしてまで

わざわざ…で断念し、在日韓国人という設定でファン・ジョンミンを起用。

背景に地下鉄の光が抜けることでフィルムが回るような

華やかなムードを持たせたかったんだとか。

「荒唐無稽さと厚かましさを最初から受け入れてほしい」

というアクションシーンだった。そうな。

 

ロシアのアクションシーンは「オールドボーイ」の

オマージュ。メガネを外すのは、西部劇のカウボーイが

酒を飲むときに帽子を脱ぐ感覚で

 

・べテラン暗殺者のボクスンと新人訓練生のヨンジ。

これが初めての共演とのことですが、そうです。

「イルタスキャンダル」では、成長前と成長後の同一人物でした。

御縁ですかね。

初対面の対決場面は、ストリートファイター」のような

対戦ゲームをイメージしたそうです。

イ・ヨンさんのキャラクター描写とかもう少し観たかったな。

 

撮影の都合上、ほとんどのシーンを役者本人が演じる必要が

あったそうで、ドヨンさんは撮影中、ケガもされたそうです。

ラブシーンは、背中の筋肉を見せる目的もあったようで

暗殺者に見えるよう上半身をトレーニングをしてたそう。

ボクスンの殺しのパターンは力というより俊敏性。

あんな細い腕で背中もあの程度…ということは、体幹だけで?

宗之介トレーナーさんに、解説願いたい(笑)。

 

・総理候補者の息子が不正入試に関与したと、候補者である父親が

息子の殺害依頼を出す。

娘のために自分の仕事を諦めようとする母と、自分の仕事のため

息子を殺そうとする父の比較

 

・殺しの依頼は「作品」

血の付いたナイフを送るのは、どちらかが死ぬまで闘う決闘への招待。

 

・ボクスンは幼い頃、家庭内暴力に苦しめられていた。

暗殺の仕事の時には、血の色でもある赤を着用。

一方で、子供と過ごす家など母である時は緑色を

使用している。スパムとほうれん草。

赤いリンゴも実は3回出てきて、そこには聖書に出てくる

あの林檎の意味合いも含まれているそうです。

けど、なんというか「殺し」といえば、赤と黒(カビの深緑と

いうか)のイメージは良くでてこない?

部屋の緑も「ソフトな優しい色合い使ったインテリアだな」ぐらいには

思っていたけど、それよりはお手伝いさんもいなくてこんな豪邸どう

維持してるんやろ…というのが気になった庶民派です。

お手伝いさん居たとしても、隠したいもののほうが多いだろうから

入れてないと思って。

 

赤と緑・青の印象で優勝な作品といえばいまだ「二十五、二十一」)


母としてのボクスンは顔の右側がよく見えるように描き
暗殺者の時は顔の左側を主に見せている
↑よっぽど印象的なカットにしないと、女優の見られたい顔の

主張かと思っちゃうわ。

 

・娘役のキム・シアちゃんは「静かなる海」や

「キングダム」(アシン役)に出演。子供はどんどん大きくなっていく。

 

同性愛設定は、母娘ともに、お互いに言い出すにはハードルの高い

秘密を持たせるため。

 

・イ・ソムさんって、最初に観た印象がほんわか系の役だったので

その他の殆どの役に毎度驚かされる(笑)。

「大きくなったらパパと結婚するのー」ぐらいに、兄に対して子供な性格。

子供らしく見せたくてバナナミルクも最初の演出にはなかったが

足して飲んでもらった

 

・暗殺者、短剣や長縄、木の破片、とか、長距離戦の銃を

あまり用いない(最初のヤクザはそっちでしたが)殺し方。

短い武器で確実に仕留める。

 

・父からの虐待を受けて暗殺者としての素質が備わったのか。

笑顔で人を殺すほどに殺人に快楽を覚えるようになったのは

また別の話なのでは。

虐待を受けた子供らは犯罪も平気で犯す、はイヤ。

娘の父親は誰だったのか。

後輩のヒソンと関係性を持つようになったのはどういった

きっかけだったのか。

ミンギュ(もちろんイ・ジェウク時代)の、ボクスンの関係性も

もっとみたかったし、

クレイジーな妹がどうしてあんなにおにいちゃん子に育ったのかも

みたかったし…な消化不良。

 

・シン軍曹(キム・ソンオ)、制作陣と仲がいいんだろうけど

それにしても悲惨な殺され方だし。出番も少ない。

 

・グロやエグいドラマや映画、血しぶきピシャー!な作品も

観られなくはない派だけれど、「軽快な殺し」(先にあげたように

「復讐の(も)ない」命令だけの殺し)みたいな、

明るい殺しエンターテイメントは好きじゃない。

 

・この作品にも「なにもしたくない」のコボちゃん登場。

 

・ボクスンは自分の戦いに様々なシチュエーションを立てて作戦を計る。

あの気持ちは、すごくわかる。

どんなシチュエーションでも歌い踊れるよう練習するといったBTS

思い出すし、私も「要らぬ心配」を含めて「こうなったら?」

「ああなったら?」は面倒なほど考える性格。

水やガラスを使った反射使いも含めて、いろんな戦いを見せる。

冷たいが優雅な印象があって戦い自体はうつくしかった。

 

・最後に。問題のイ・ジェウクですよ。

監督がこのオファーをするまで、どんなに有名かも

どんなにイケメンかも知らなかったそうで(失礼よ)

でも、頂いた映像を見たら一番演技が上手かったとのこと。

ソル·ギョングのこの映画での演技を見て、外見はマネすることは

できなかったのか、声だけ似るよう準備してきたそう。

アジアでファンミツアーが出来る程には有名なジェウクくんを

若かった頃の〇〇役に当てて、背景も描かず1シーンで使い終えるとは。

ぷんぷこぷん手裏剣パンチ!ナイフ銃爆弾

 

 

改めて、細かいところをチェックするため

観返そうと思いましたが、気力不足…(笑)。