日本語バージョンのタイトルは長めだけど
話数は8話と短め。7時間45分で観られちゃう。
俳優は、とても豪華です。
日本題: 誰もいない森の奥で木は音もなく倒れる
韓国題: 아무도 없는 숲속에서
英題: The Frog (「Alone in the Woods」から変更)
演出: モ・ワンイル
脚本: ソン・ホヨン
Netflixで全8話。2024年8月23日より独占配信。
【 あらすじ ストーリー 】
2001年。ク・サンジュンと妻は、自然豊かな湖畔で
レイクビューモーテルを経営している。
大雨が降ったある日、モーテルのそばでガス欠で車を停めていた男に
モーテルでの宿泊を勧める。閑散期だったこともあり、
サンジュンはその客にわずかな料金で最高の部屋を提供した。
これが悲劇の始まりだった。
翌日チェックアウトした男の部屋は、
部屋中が血の海となっていて無残な姿の女性が……。
2021年。チョン・ヨンハは、ソウルから車で数時間の
ある人里離れた森で、最愛の亡き妻との夢だった貸別荘を経営していた。
娘のウィソンは、ソウルで彼女の婚約者と一緒に暮らすようにと
せがむが、ヨンハは親友のヨンチェと一緒に
別荘を切り盛りすることに慰めを見出している。
そこに男の子を連れた若い女性ユ・ソンアが泊まりに来る。
彼女は謎めいた雰囲気を漂わせているが、
ヨンハはためらうことなく彼らを歓迎する。
翌朝、ソンアは少量の血痕と漂白剤の強烈な匂いを残して出発、
男の子を連れていないことに、ヨンハの不安は増す。
殺人犯はすぐに逮捕されたが「殺人モーテル」と呼ばれ客足は遠ざかり、
モーテルの売却もままならないサンジュン。
大切な思い出の詰まった貸別荘を守るために、
ソンアの殺人の痕跡を必死になって拭い去るヨンハ。
2つのタイムラインを繋ぐのは刑事ユン・ボミン。
その2つの殺人事件を担当し、犯人を追い詰めていく。
【各話サブタイトル】
1.僕たちみたいな人を何と言うと思いますか?
2.運命のドアを叩くのは誰だろうか
3.まるで私のことをずっと考えてた人みたいに
4.あの女が子供を殺したようです
5.私はただこの楽しい遊びのオニです
6.父さんがすぐにすべて解決して迎えにいくよ
7.私はおじさんと最後までいく
8.俺たちは積もる話がたくさんある
「森の奥で木が倒れた
その音を聞いた者はいない
誰もいない森で木が倒れたら音はするのか?」
これ以降↓↓、キャスト等々
ネタバレを大いに含むので未視聴の方用の簡易説明です。
事件は、加害者・被害者がいるのはもちろん、それ以外に、
事件発生時の土地や建物(いわゆる事故物件)の所有者という
全く関係のない第三者の生活も一変させる…
というお話でもあります。
この↓画像↓以降、ネタバレしていますので、
未視聴の方は十分ご注意ください。
貸別荘のオーナー チョン・ヨンハ(60): キム・ユンソク
モーテル経営 ク・サンジュン(43-63): ユン・ゲサン
ヨンハの貸別荘の客/画家 ユ・ソンア(20代): コ・ミンシ
強力班出身/ホス交番所長 ユン・ボミン(40代後半): イ・ジョンウン
ドンホ交番 ユン・ボミン(2000年頃): ハ・ユンギョン(特別出演)
《サンジュン周辺》
サンジュンの妻 ソ・ウンギョン: リュ・ヒョンギョン
サンジュンの息子 ク・ギホの少年時代: チェ・ジョンフ
サンジュンの息子 ク・ギホ(2022年): パク・チャンヨル(EXO)
サンジュンの友人/元ヤクザ パク・ジョンドゥ: パク・ジファン
ジョンドゥの母/スーパー店主 キム・ギョンオク: チャ・ミギョン
連続殺人犯 チ・ヒャンチョル: ホン・ギジュン
不動産業者: チェ・ヨンジン
ギホをいじめる学生: パク・スンジュン
連続殺人犯 ヒャンチョルの母: ビョン・ジョンヒ
《ヨンハ周辺》
ヨンハの親友/隣の貸別荘の主人 パク・ヨンチェ: イ・ナムヒ
ヨンハの亡妻 イ・ソンラン: キム・ソンリョン(特別出演)
ヨンハの一人娘/薬剤師 チョン・ウィソン: ノ・ユンソ(特別出演)
コインランドリーとカフェ経営 チェ・ギョンナム: イ・ソンウク
ヨンハの友人: クァク・ミンソク
ヨンチェの友人/中華料理店「シンソンヌ」社長: ホン・ソクビン
ヨンチェの妻(8話): イ・ソンジュ
ヨンチェの孫(8話): チェ・イジュン
ウィソンの夫/ソン・ジス小児科病院長 ソン・ジス: ナム・ジウ
ジスの母: キム・ジュア
《ソンア周辺》
ソンアの連れてきた子供/ジェシクの息子 ハ・シヒョン: チョ・ヨジュン
ソンアの元夫 ハ・ジェシク: チャン・スンジョ(特別出演)
ソンアの父 ユ院長: イ・スンチョル
アラ画廊 チェマネージャー: チョ・アラ
ソンアの弁護士(8話): キム・サンイル
《警察: ボミン周辺》
ボミンの夫/チュンミン日報記者 ヨム・ドンチャン: イ・ユンジェ
チュンミン日報記者 ヨム・ドンチャンの若い頃: イ・ガソプ
モーテル殺人事件担当の強力班刑事 カン刑事: キム・ジョンテ
ホス交番の警査 チェ・ジョンホ: アン・サンウ
ホス交番の巡警 キム・ソンテ: チョ・ウンソル
京畿道県警察署長 キム・ファンソン: イ・ドグク
警察/ギョンオクの同級生 ユン・ハンソク(3話): ミン・ウンシク
ウンギョンが働く食堂の女主人(2~3話): チュ・イニョン
ウンギョンに代金を間違われる食堂の客: キム・ソンヨン
ジョンドゥスーパーの客: ミョン・ジェファン
ジョンドゥスーパーの客: イ・スヒョン
ヨンハの元同僚 キムさん(3話): クァク・ミンソク
ガーデンセンターのオーナー(4話): グク・ジュンウン
コンピュータ修理業者(4話)シン・ヒグク
不用品回収業者(4話): ハン・サンチョル
ウリ薬局薬剤師/ウィソンの同僚(4、7話): ソル・ユジン
貸し別荘利用者(5話): シン・ナラ
貸し別荘利用者(5話): オ・ジンギョン
ギョンオクが入院する病院の看護師(6話): チョン・アヒ
病院に来る警察官(6話): キム・ウォンスク
ヒャンチョルを移送する看守(6話): イム・トチォル
ヒャンチョルを移送する看守(6話): キム・ジンボク
看護師(7話): オ・ヘジュ
【超個人的感想と記憶メモ(微辛口)】
・1話ぐらいの間、どこと、どれが、どう繋がってるのかわからなかった。
モーテルを営む若い夫婦とその子供。
一方は、貸し別荘を営む悠々自適生活な初老の男性。
モーテル経営の夫サンジュンが年老いた姿が
貸し別荘のヨンハ?の姿(笑)とか。
韓ドラの世界で世代またいで別の俳優がやるのはよくあることだから…
次第に、別の時代の全く知らない者同士の話なのかと理解。
事件に関わった刑事が共通軸という設定もわりと新鮮。
そしてその刑事を時代別に演じたのが、イ・ジョンウンと
その若い頃をハ・ユンギョン(特別出演)というのも贅沢。
(役跨ぎのタイミングとか、俳優さん選びとか大事ですよね)
イ・ジョンウンさんは私の視聴履歴的に「Missナイト&Missデイ」から
すぐこの作品だったので、固さが全然違って新鮮だった。
・美しい風景と、俳優の才能を楽しむ分には良き。
サスペンスやミステリーとして見るにはちょっと…。
・2001年7月、物語のきっかけとなるモーテルでの
バラバラ殺人事件が起こり、新人の警察官が現場の規制手伝いに入る。
事件現場に配慮せずそのまま建物を撮影して報じたマスコミ。
幽霊屋敷扱いになり、モーテルとしての営業は出来なくなり、
売るのにも売れず…現場を目撃した妻は、精神的トラウマを抱え自殺。
2021年、再びこの町に帰ってきた当時の新人警察官は今や所長に。
所長の赴任の時の持参品の中に、モーテル事件の当時の写真が入ってて
そこから過去の物語に入っていく。
・余命宣告された妻を連れ、看病のため仕事もやめて
夢だった自然豊かな場所で暮らし、妻を看取った後はそこで貸別荘を経営。
娘(ノ・ユンソ)には一緒にソウルで住むことを勧められているが、
妻との思い出の地から離れたくない。
そんな場所に来た、とある女性客(コ・ミンシ)が殺人事件を
起こしたのではないかとの疑念を抱くが、決定的な物証がない。
事故物件にしたくないので、何もなかったようにして1年を過ごしたが、
再びその女性が訪れてくる。
事件の可能性があるのに何もしないで隠蔽めいたことするなんて
自分の父親なら激怒しますけどね。
結果的に、警察に伝えた所で、女性側の権力で事件ごと
もみ消されていた可能性の方が高いんですけど…
・今の若手女優中で、注目株といったら「ノ・ユンソ(24歳」と
「コ・ミンシ(29歳」じゃん!と個人的に思っているので、
この二人がバトルとか、かなりの見応え!
(体力的にはありえないとは思ってますけど(笑))
・モーテル事件で、連続殺人犯を自らモーテルに招き入れた
運の悪い夫サンジュン。その夜、受付で寝てしまい逃走をも
見逃したのもサンジュン。妻はその惨劇の第一目撃者になり
ショックを受けフラッシュバックで不眠、アルコール頼り、
生活苦…と苦しむことに。結局、事件を終わらせようと自殺。
夫はその過去に憑りつかれて精神を崩壊し入院。
親のあれこれに巻き込まれて、幼い息子ただ気の毒…と思いきや、
息子は犯人が遺体を運搬する所を目撃していた!という展開。
犯人に口止めされていたため通報も出来ず、大人になっていた。
犯人殺害の復讐だけを夢みて…
幼くて「通報できなかった」息子ギホと、
同じく「通報しなかった」ヨンハが世代を超えて2022年につながる。
ギホの起こした事件の後始末はヨンハが背負い、
多分、今後はヨンハがギホのそばで理解者になっていくのかもしれない。
そこは良い結末だった。救い。
・ヨンハの友人ヨンチェはすごく真っ当な人で、親切。
でもソンアにボッコボコにされて瀕死の重傷に。
元はといえば、その友人の別荘が修理中で泊められなくて
ヨンハの別荘で…と紹介されてきたのがソンア。
なのでひょっとしたら、ヨンハの友人がそもそも
別荘を失うことになっていたのかもしれない。運がいいのか悪いのか。
・キム・ユンソクさんドラマ出演は、2007年以来らしい。
(主に映画など)ユンソクさんを惑わす若い女性役が
コ・ミンシちゃん演じる謎の女性、ソンア。
ミンシちゃんは、今をもときめく若手女優。せっかちで働き者でAB型、
すっぴんでも100点で可愛い“ソジンの家(서진이네2)の優秀人材”
ミンシちゃんと、今作のソンアは別物。
みててハラハラするほどの肌の露出。
アンニュイだわ、サイコパスだわ…。
ミンシちゃん、この役を「歴代級の大変だったキャラクター」
と語っていて、外見は“脊椎の骨がよく見え、奇怪な雰囲気を
出し、動物的な感じを表現したかった” と43kgまで減量したそう。
そんな役柄分析して肉体改造ゴリゴリする日本の若手女優いる?
このギャップはいい。
・「石に当たったカエルは“なぜ自分が?”とひたすら考え続ける。
運が悪かっただけ」とカエルを喩えに出してきたり、
「鬼」という警察官に対するあだ名とか、
こだわったわりに視聴者に浸透した?って疑問に思う所も。
それとも韓国でのカエルや鬼には、違う意味がある?
石が当たれば人間も「なんで自分が?」って考え続けると思わない?
・元夫の連れ子(小学生低学年ぐらい)とガタイのいい警察官
(この警察官はイライラした)を殺害。
いずれも薬を飲ませて意識を失わせてから絞殺というものの、
警察官ほどの肉体を運ぶのは大変なはず。
日頃、絵ぐらいしか描いていない細腕なのに?
ヨンハの親友のおじさん、ヨンハの娘も襲って大暴れして、
なにかっちゃー車でそのまま突っ込んでいくし。
(ヨンハの娘は細腕の割にナイスファイトで。そんなことある?)
この手のドラマを視聴して私が毎回思うのは、
極悪犯罪者には「サイコパス」以外の理由が欲しいの。
やたらと血に見立てた何度も出てくるトマトソースや
ワインの演出が厭らしくもあり。
子どもの頃から甘やかされて育ってきたから
欲求は叶えられないとストレスで死んじゃう系?
今さら真っ当に生きられない病気?
DV?別荘が欲しかっただけ?父性コンプレックス?自己承認欲求の重症者?
死体はほぼ出さないけど、とにかく血・血・血+セクシー。
オシャレすぎてなんかわからん(笑)
連続殺人犯といい、ソンアといい
まともな親じゃなかったことは想像つくけど、
サイコパス系の犯罪者を、1作品に2人も出したうえに
2人とも私刑で射殺で終~了!は…安易…
ちょっとお腹いっぱい。
・モーテルの購入前に家族で下見に来た時のギホは、
名前の出ている子役の子じゃないギホだったと思う。
一緒にベッドに抱きしめられながらダイブしてる。
・今作は、子供だった自分が、殺人犯にそそのかされて
恐怖心から通報できず、結果、家をも失い家族崩壊に至った
ギホが復讐を果たすために生きながらも、
その父親の友人の元ヤクザのおじさんとか、
同じ境遇なのでは?という理由で追跡してきた
見知らぬおじさん(でも命を救ってくれた)との
ブロマンス部分もある。犯罪被害者ではないが、
そこから漏れた被害者の会、みたいな繋がり。
・ユン・ゲサンは「誘拐の日」然り、困り顔であって
ほしい、困り顔が似合ってると思うのですが
困りすぎた顔とか精神病んじゃうレベルは観てて辛い。
このドラマ撮影期がなんと「誘拐の日」の頃と
重なっていたそうです。
肉体的(誘拐の日)、精神的(今作)にしんどそう…
今作ではちなみに、60代の老人部分を演じるため、
3週間で14kgを減量したとのこと!
ミンシちゃんといい、減量が激しすぎる!
・ギホの幼少期を演じたクリクリ少女漫画の世界の
顔の完成度が高すぎて。
チ・チャンウクの子供時代演じた履歴も納得のお顔。
2015年に今回のお父さん役のユン・ゲサンさんと
共演済み。このころからめちゃ目がクリクリですね。
・モーテル家族の息子は、学生時代をチェ・ジョンフくんと、
EXOのチャンヨルくんが演じてますが、この2人のキャスティング
子役引継ぎリレーとしてTOPレベルに
素晴らしくない?
ジョンフくんの顔が既に仕上がっているイケメンなのと、
さすがアイドル!のキラキラしたお顔立ちを「普通」に留めた(笑)
チャンヨルくんが本当にうまくつながってる!
あと、チャンヨルくんの身のこなし、アクシヨンの速さを
評価したい!もっと刑事とか体動かす役に挑戦してほしい。