なんでも…
ミュージカルの歌う必然性を問う作品とかって噂を聞きまして。
ミュージカルを苦手と言わせたら、タモリの次ぐらいの私ですから、
これは行かねばと。
…いやいや、そんなことよりPiperなら、
あんた無条件に観にいくでしょう?と誰しにもつっこまれそうな私。
4回目の公演です。
前説?の金五郎さんが言っておりました。
Piperは活動6年で本公演が4回目だそうで、
そのやる気と言ったら…(笑)ちなみに。
一部、前作品「ホセ中村ギャッフンボーイズ」と
つながっているところもあるようです。
前作の役名と見比べてみるとわかります。
つまり…今回の作品はエピソード1になる…ということでしょうか。
親を失った哀れな3人の兄弟を群馬から博多の親戚の家まで
送り届けて下さい。
報酬は200万円(半金前払い)。」
…こんな募集広告を指名手配中の悪党男女2人組。
楽な仕事と思い引き受けてみれば
「哀れな3人の兄弟」とはみな30過ぎの男共!
彼らは世間というものを知らされず、その歳になるまで
豪邸の敷地内だけで生きてきたのだ。
死んだ彼らの母親は彼らに実に特殊な教育を行っていた。
それは……「大事な事は歌で伝える」。
歌で言わなきゃまっすぐ歩くことすらしない史上最年長の子供達!
果たして無事に彼らを博多まで送り届ける事ができるのか?
…と、殆ど公式の宣伝文句をパクッてしまったことを
ここでお詫びいたします…つまりそういう内容です。
その場の金を惜しんでDVDを予約してこなかったことが
悔やまれてならない年の瀬です。
作・演出:後藤ひろひと
長男・飯島左平衛:川下大洋
次男・飯島金五郎:後藤ひろひと
三男・飯島茂蔵:山内圭哉
茂蔵の婚約者・麗子:大路恵美
彩華:楠見薫
遺産を狙う男・兵藤:原田修一
以下、ちょっとした事情で(笑)
メモをとることさえ出来なかった私の覚書。
・大量のチラシの中に、歌詞カードが1枚。
劇中歌の歌詞をわざわざ添えてくれるあたり
親切・綺麗な顔してお嬢様役にお似合いな大路さん。
だけどもそんじょそこらのお嬢さんじゃなかった。ネジ飛びまくり。
おいしい…おいしすぎるぜ…と、芸人でなくても
ヒザをついてガクッと来たくなる、そんな麗子お嬢様語録+行動。
名前を聞かれれば、教えずに高らかにスキップしながら
「おほほほほほほ~。あててごら~ん!」。
蟻を見つけたら「天罰!」と踏み潰す…。
普通に運転しているかと思えば寝て夢を見ている。
その夢も普通じゃない。
自動販売機で「家康」を買う夢。
ちなみにこのお嬢様、名字は「芋宮殿」ということになったらしい。
つまり…あそこの家の子供かっ!
・内場さんは大阪の人に聞けば一発でわかる有名な人であるらしいが
私には吉本の人、くらいにしか知識がなかった。
が、さすがは新喜劇(笑)。笑いやす~いテンポを生んでくれる。
それでなくても爆笑してるのに。笑い過ぎて苦しいっての(笑)。
・相変わらず出てくる人間以外のかぶりもの小物系が、気色悪い(笑)。
愛嬌ある小物だけど、だけど気色悪い(笑)。
・左平衛ちゃん(ちゃんが失礼ではなく、本当にそういう存在なのだ)は
4ケタの九九が得意。でも、4ケタの九九は「クク」じゃない。
「クククク」だそうだ。ちなみに、9×9までの1ケタ掛け算は
「く」と呼ぶらしい。
「句」?・茂蔵(山内)がなかなか出てこなくて
ヤキモキヤキモコモコモコしていた私ですが
「びっくり箱どーん!!!!」と登場された時は大満足でした(笑)。
「どーん」だよ?「どーん」。「どーん」大好き。
そして暴れん坊。髪の毛殆ど抜いちゃうやんちゃ坊主(笑)。
そんな茂蔵くんは鉄板より強いんだよ。
「茂蔵と鉄板どっちが強い?」
「僕やろ。」
・茂蔵曰く、金五郎は「大好きな方の兄ちゃん!」
…左平衛、少し切なくないか。(笑)
・初めての新幹線に乗り、新大阪駅で「新しい大阪だー」とはしゃいだり
車内アナウンスに「はいっ!はいっ!どういたしまして!」などと
元気一杯に応える茂蔵と左平衛兄弟が一番の笑いのツボでした。
・笑ってばかりかといえばそうでもなく、親子愛というか、母性愛というか
人生で大切なものとか、そんなテーマも押し付けがましくない
程度にポコリポコリと湧いている作品でした。
特に母性愛が、楠見さん中心にうまい表現で伝えられているのを見ていて
「ひろひとぉぉぉぉお~」と恐れ多くも、大王の肩をにやにやして
後ろからどついてみたくもなりました。
以上。大変楽しかったPiper第4回公演でした。
あぁ、DVDを予約してこなかったことを
心の底から悔やみ始めている…通販してよぉ……。