日本題: 私のヘリへ ~惹かれゆく愛の扉~
韓国原題: 나의 해리에게
英題: Dear Hyeri
脚本: ハン・ガラム
演出: チョン・ジヒョン / ホ・ソクウォン
2024年 9月23日~10月29日 ENA、Genie TV で放送。
全12話。日本ではU-NEXTで視聴可能。
ソンジェ背負いたいばかりに再入会したユネクで
他に観るものないかなぁ…元とりたいなぁ…の結果
このドラマを選びました(笑)。
ソンジェがキラキラ✨度高いの対して、こちらは
しっとり大人の恋というか、失恋から来る自己否定とか
ちょっとネガティブな世界を描いているのが
気に入って見ていました。
【 あらすじ ストーリー 】
テレビ局PPSに勤務するチュ・ウノはキャリア14年目のアナウンサー。
一生懸命、仕事に励んではいるものの社内での評判はイマイチで
知名度も低いまま。
そんな彼女の同期であるチョン・ヒョノはPPSの看板アナウンサーであり
ウノの元恋人。8年にも及ぶ交際を経て別れた2人は、
社内で顔を合わせるたびにキツい言葉をぶつけ合うものの
心の内ではお互いへの想いを忘れられずにいる。
一方、他の放送局メディアNソウルの駐車場で
管理スタッフとして働く女性がいた。
ウノとそっくりの彼女の名前はヘリ。
心理カウンセリングに通う彼女は、
ある日「自分がアナウンサーとして働いている、
現実のように鮮明な夢を見た」と語る――。
実は、ウノはヒョノとの別れをきっかけに
解離性同一症を抱えるようになっていた。
ヘリはウノのなかに生まれたもう1人の人格だった。
以下、サブタイトルとキャスト、個人的感想が並びますが
ネタバレを含むので、
未視聴の方はご注意ください。
ネタバレ含みます!
【サブタイトル】
第1話 決して愛の話じゃない →愛の話だなんて
第2話 あなたと私をつなげるもの →森と傷痕
第3話 風 → 私は あなたが私なしでも
第4話 愛は星 →幸せは見たことはないけどきっと
第5話 さようなら → 本棚にしまって二度と取り出さないことにする
心にしまって永遠に恋しがらないことにする
第6話 別れの歴史 → 愛してるから
第7話 夢 → 私はあなたを あなたと過ごした時間をそう呼ぶことにした
第8話 尊敬する視聴者の皆さん →私は、私が嫌いです
第9話 あなたの名前 → チュ・ウノ リ・ヘジュ
第10話 3人 → 私の愛する人
第11話 私の元に来る道 → 本当は何もかも恋しかった
最終話 これほど熱心にあなたを → 愛するのはなぜだと思う?
【 登場人物 キャスト 】
テレビ局PPS28期アナウンサー チュ・ウノ(37歳): シン・ヘソン
ウノの中に生まれた人格 チュ・ヘリ(28歳): シン・ヘソン
PPSの看板アナウンサー/ウノの元恋人 チョン・ヒョノ: イ・ジヌク
メディアNソウルアナウンサー カン・ジュヨン: カン・フン
メディアNソウルアナウンサー/ジュヨンの後輩 ペク・ヘヨン: チョ・ヘジュ
《ウノの家族》
ウノの妹/大学時代に行方不明 チュ・ヘリ: キム・シウン
ウノの子供時代: キム・シウ(右)
ヘリの子供時代: ハン・ヒョジュン(左)
ウノの亡き母 (2話): キム・ミラ
ウノの亡き父(2話): ユヨン
精神健康医学科専門医 イ・スンユン: アン・ソヨ
《ヒョノの家族》
ヒョノの子供時代(6話): グ・ヒョン
ヒョノの少年時代: ムン・ウジン
ヒョノの父/賭博中毒者→火事で死亡: シン・ドンリュク
貸金/賭場経営 ヤン・ミジャ: チェ・スミン
ヤン・チュンジャ(痰): チャ・ヒ
ヤン・ヨンジャ(酒): キム・ヨンスン
シンジャ: チョン・ソヒョン
ヘジャ(故人): ビョン・ジョンヒ
ヒョノの弟分/PPS34期アナウンサー ムン・ジオン: カン・サンジュン
ヒョノの妹分/ジオンの実妹/PPS「話題人」放送作家: イ・ピラ
ヒョノの隣の家の子供(兄)ムン・ジオン: イ・シオン
ヒョノの隣の家の子供(妹)ムン・スジョン: ホ・ユル
バーのマダム ウン・シニョン: チャン・ウナ
シニョンの妹/PPS勤務/ヒョノに片想い ウン・チョロン: ソ・スミン
シニョンの恋人/前科4犯 イ・ドヒョン: キム・ビョンチョル
《ジュヨンの家族》
ジュヨンの亡き兄 カン・セヨン(3話): ジ・ユンソン
ジュヨンの母/入院中: ヤン・マルボク
《放送局PPS》
報道局局長 ソ・チングク: キム・ドンギュン
アナウンサー局チーム室長 キム・シンジュン: チョン・ペス
「話題人」メインPD キム・ミヨン: キム・ナミ
「話題人」 サブ放送作家 オ・ユヨン: イ・ジョンミン
「話題人」FD チョン・チャンウ: キム・ジンクォン(NewKidd)
「話題人」フロアAD スンファ: キム・ホンビン
35期アナウンサー/局長のお気に入り シム・ジナ: キム・テリン
ウノの同僚 キム・テクミン: イ・ジュンソン
報道局記者/アンカー チョン・ジェヨン: ユン・ジュマン
《メディアNソウル》
駐車管理センター職員 キム・ミンヨン: オ・ギョンファ
駐車管理センター主任 キム・ジュイム: ユ・ハボク
アナウンス部長 チョ・ジョンソン: リ・ミン
先輩アナウンサー ソ・ミレ(5.6話): ソ・ジェヒ(特別出演)
報道局長 ユン・ジョンヒョン(4話): イム・チョルヒョン(特別出演)
アナウンス局長 チャン・ドンミン(6話): イ・ギョンオ
スタッフ チェ・スヒョン: ペク・ジンウク
メイン放送作家 ユラ: ファン・ヒョンビン
ウノが子供の頃に観たアナウンサー シム・ウンヨン(3.5話)
: ファン・スギョン(特別出演/元KBSアナウンサー)
ジュヨンに誤報抗議に来る女性(1話): キム・ヨンジュ
ジュヨンの上官 軍人(3話): チャン・ウィドン
ウノを保護した警察官: チャン・ナムヨル
ウノを保護した警察官: イ・ヘウォン
倒れたウノを発見した商店店主(10話): イ・ヒョン
ドーナツ屋の息子/殺人未遂: カン・ジョンヨン
【超個人的感想と記憶(小辛)メモ】
・両親を早くに事故で亡くし、姉妹2人で親戚も引取らないなか、
“祖母”(血がつながる人かの説明はなし)に育てられて
姉はしっかりモノに育ち、妹は甘えて内向的に。
内向的すぎて友達も作らない妹にしびれを切らし、
学校の旅行イベントに出かけるよう叱ったら、
その旅先で妹が行方不明に…そして祖母も亡くなり一人になる。
職場で出会ったヒョノと恋に落ち、8年という長い月日を共に過ごすが
ある日突然、別れを切り出される。
非婚主義なのは知っていたけど…酷くショックを受けるウノ。
一方のヒョノは、賭博中毒の父親に愛想をつかして母は息子と旦那を
捨てて出ていき、父親はその後火災で死亡。
父が借金を重ねていた賭場のオーナーに、借金を返すまで
うちに住み姉妹5人の面倒を見ることを提案。
大学まで立派に育ててもらった恩もあり、死ぬまで5人の“育ての親”たちを
一人で面倒見切ろうと思っているヒョノはこの地獄を誰にも
分け合いたくないと非婚主義でいる。
ヒョノのライバルになるジュヨンは、兄を自分のせいで亡くしたと思い
その事故のショックで自分のことを兄の名前で呼ぶ母を介護しながら
兄のアナウンサーになるという夢を背負って生きている。
…と、このドラマ。
財閥とか、家族の温かさとか一切出てこない。程度の差はあれ
みんな「一人で苦しみながらも頑張って生きている」のが、
私的にはとても気に入って(共感して)楽しみに観ていました。
・解離性同一症を演じるシン・ヘソンさんにも魅力を感じたし
なんというか「弱気なシン・ヘソン」が観たかったという
気持ちもありました。
たいして彼女の作品を網羅しているわけではないですが、
ここの所、この世にあまりいないぐらいの強気や変人ぶりを
発揮しまくるヒロイン役、多すぎませんか?
今回も前半は良かったし(といっても、仕事場のウノは
仕事を貰えない不安定さからか、かなり強気の変人でしたが)
ヒョノと別れてからの自己否定や不幸感とかは、よっぽど
恵まれた環境に育っている人以外は、共感しやすい感情だし
いいぞいいぞ…と思ってたのに。あれ?
あっという間に、解離性同一症をほぼ完治してるし。
治療が難しい、完治するまで長期間かかる…はずの病を
そんな描き方でいいのかしら?
途中までの心の琴線に触れる丁寧な描き方から一転、
またクセの強い変人ヒロインになっちゃったのが残念。
脚本家が変わったのかな説もSNSに上がってて同意しました(笑)
・サブタイトルもオシャレな二段階で、映像もすごく凝ってて。
背景の演出は最後まで素敵でした。
・私の中のイ・ジヌク氏は「不可殺」のイメージが大きすぎて、
その次に観た「Sweet Home」シリーズもなかなかクセ強いし
(本当は優しい人だけど)怖いし…だったのに、ここにきて
普通の恋愛モノが私的には初……だと思う。
なんというか大人の沼。あれだけの甘くてチョイ古めの
濃い顔イケメンで強さとか守り抜く雰囲気を漂わせてーの
チュッチュッ💋攻撃……今までとは違う意味で恐ろしい(笑)
絶対ダメだと思いながら、沼るやつ。ジョヨンは可愛い小型犬で
ヒョノは大型犬(セントバーナード的な。何言ってんの)。
・ヒョノは、出て行った母親からネックレスを預けられ、
見るたびに母を思い出すように言われる。逆に、母には
何もないというと「どこからでも見守れるよう有名な人になって」
と言われ、テレビに出る人間になることを目指す。
最終回では、食堂で働く女性がテレビの中のヒョノを見入る場面がある。
あの時渡したモノと同じネックレスをして。
お母さんは息子とも離れ離れになったが、自分の息子の現在を把握している。
同じく隣の家の似た環境の兄弟も親から離れ、ヒョノと同じ所に
引き取られたが、こちらの母も健在のよう。
・色々と探っては観たものの、ヒョノの家の5人姉妹が
本当の姉妹なのかは説明がなかったし、そこに同居する
シニョンと、シニョンの妹でヒョノと結婚したがる子の
関係性も今一つわからなかった。
・ヒョノの誕生日設定は、ジヌク氏の誕生日(生年は違う)
(確か、ウノの家のパスがそれだったはず)
・一番許せないのは、誤報でドーナツ屋を廃業に追い込み、
数か月で復活してヘラヘラ変人キャラで出世街道を歩みつつ
被害者の息子からの電話には出ず精神的に追い込んで、
その話し合いの場も怖いからとヒョノを送り込み
事故に巻き込みかけトラウマを負わせたあの先輩。
なので財閥も人殺しもなく暴力もなく、
丁寧な感情ドラマが描かれていたのに、また…
また「暴走車のツッコミ」かよ、と。
なにがなんでも、車で人を吹っ飛ばしたいのかと(笑)。
そして、そんな大事故をお構いなしに生放送の
代打キャスティングのことしか考えてない局長。
マスゴミをきっちりと描いているなぁ。
(女同士やその逆がキャスト席に座って何が悪いんだ)
韓国ドラマあるあるで、主演たちが労働者であるにも
関わらず、しょっちゅう出かけ歩いている作品もあるけど
この作品はちゃんと働ている場面も多かったし、
早朝勤務、夕方メイン勤務、深夜勤務…と
ちゃんと描かれていたのは良かったけど…マスコミ上層部💩。
あと、内臓までやらかしてんのに、快復早すぎるから!
・(余談)あのドーナツ屋の案件は、裁判沙汰になっても
おかしくない話だし、あんなヘラヘラと復帰が許される
問題でもないと思う。あの事件を起こした“ドーナツ屋の息子”
は、あの場にくるまでどうやって来たのか。テレビ局の
地下駐車場なんて結構警備は厳しいはずだけど。
駐車場内で飲酒した?あれほど酔ってひき殺そうとするなら
あんな優しい所でブレーキかけないよね。
・ヘヨンを演じたチョ・ヘジュさんは、「マイ・デーモン」でも
一直線に1人の人を愛する「イノシシ系(ちょっと変人)女子」
が今の私の中のイメージ。
調子こいていた後輩のアナ、シム・ジナに対してヘヨンは
一見持ち上げるかのように
「(ジナは)前の局でも有名でしたから…」と言いつつ
「下手だから」と突っ込むの好きすぎる。
「品位がない」と言い返してくるジナに
「品位がなくても発音は私のほうが上」と返すヘヨン、推せる。
ヘヨンとジュヨンはお似合いだと思う。
・今回の作品で、ジヌク沼は置いておくとして(笑)
特に素晴らしかった俳優さんは2人。
まずは、精神科医(開業して初の患者がヘリだったとは)役の
アン・ソヨさん。いかにも医師医師医師している感じじゃなく
声のトーンも聞き心地がよくて、自分がカウンセリング受けてる
気持ちになれました。あと彼女は、多分僅かな「雌雄眼」で
左右で目の印象が若干違うんですね。
医師・カウンセラーとしての冷静な判断と、
一人の人間が幸せになるのを見つめる優しさとが、
どっちの目を中心に見るかで印象が変わる。
とても素敵な女優さんだと思いました。これからももっと
活躍して欲しいです。
あともう一人は、ヒョノの少年時代を演じたムン・ウジンくん。
言うまでもない有名な子役ですけど(チェ・ジョンヒョプ、
チソン、キム・スヒョン、ヤン・セジョン、チャン・ドンゴン
ソ・ガンジュン、 キム・ナムギル、チャン・ギヨン、
パク・ソジュン、イム・シワン…等の子供時代経験済!)
最近は少し大人びてきたというか、今回の特に最終回の
ウノとの語りの場面は、ヒョノ(ジヌク氏)の面影がはっきりと
感じ取れる存在感!それでまだ15歳だなんて!
ウジンくん、末恐ろしい子!(ガラスのウジン)
・最終回のラストって、ドラマによってメイキング出したり
スタッフさんを映したり、一話から振り返ったり色々と
ありますが、今回は全出演者の笑顔。いいですね。
・最終回の最後の最後(本編)広大な野原で、主人公2人が
画面下部ギリギリでイチャイチャしているんですが、
日本で観ると字幕が全部被っちゃって!二人がみえない。
ここだけは右縦表示にするとかできなかったもんかな…
↓こんな風に