韓国ドラマはアロマです(仮)

韓国ドラマのまとめが増えてきたので、こちらで管理することとしました。辛口気味に好き勝手なことを言っています。ネタバレを多く含みます。未視聴の場合は回避をお願いいたします。

舞台「マシーン日記」

久々だったよ…生舞台。

 

2001年、本多劇場で公演された「マシーン日記」を観た。

作ったのは松尾スズキさん。主演は阿部サダヲさん。

そりゃ観に行かないわけがない…という時期でもあった。

 

サチコ役は宝生舞さん。

マシーンとなる個性的な役どころは、片桐はいりさん。

…あ、ちなみにお兄さん役は、書いたご本人の松尾スズキさん。

このサダヲさんバージョンも、実は再演で、初演は1996年らしい。

当時、「生まれてはじめて人に依頼された戯曲」とのことだ。

 

今回はサダヲさんがやっていた役を、

我らが関ジャニ∞ 横山裕さんが演じるという。

 

当時からすごい人気だったが、松尾さんがさらに出世されて

2019年9月、シアターコクーンの芸術監督に就任。

それをきっかけに企画された公演のうちの1つだそう。

(2020年5月に「母を逃がす」(ノゾエさんが演出)が

予定されていたが、コロナ禍で中止に)

 

初日は2月3日の予定だったが、万全の策をとるために…と

2月6日まで公演開始が延期となった。

私はその2日後に観に行ったことになる。

 

入場時、間隔をあけて立つと勝手に体温計測してくれる。

席は間隔をあけず、通常通りの販売。

 

舞台に近い席は、透明のシートごしの鑑賞となる。

体調が悪いとか、やっぱり行くのを止めにしたい…という

客向けに、直前まで返金対応は請け負ってくれていたし、

何かあった場合の緊急連絡先は事前に登録要だった。

通常、鑑賞後に提出したりするアンケートも

帰宅後にネットで出来るという気配りもあった。

 

ちなみに私の座った席は、バルコニー席。

一列しかなかったし、右隣は最後まで空席のままだったので

左隣だけ気を付けていた。

バルコニー席は、舞台に近いほうの方が少しでも身を浮かすと

舞台の多くを覆われてしまう席だったため、感染よりも

左隣の客がちゃんと椅子にもたれて鑑賞してくれるかどうかの

監視の意味合いのほうがアレだったけど。

 

事前に来るのを止められた方々の席なのか、

花道近くのいわゆる「良席」に空席が目立っていて、

どうせ同じ空気を吸うリスクを背負うんだったら、

あっちの席に移りたい……という欲が…

 

作: 松尾スズキ
演出: 大根仁

 

【 キャスト 出演者 】

ミチオ: 横山裕
アキトシ: 大倉幸二
サチコ: 森川葵
ケイコ: 秋山菜津子

 

声の出演: 松尾スズキ / 松澤匠 

 

音楽: 岩寺基晴 / 江島啓一 / 岡崎英美

        草刈愛美(サカナクション)

美術:石原敬
照明:三澤裕史
音響 山本浩一
映像: 上田大樹
衣裳: 高木阿友子
ヘアメイク: 稲垣亮弐
振付: HIDALI
演出助手: 井口綾子
舞台監督: 齋藤英明 幸光順平

 

【 あらすじ ストーリー 】

小さな町工場・ツジヨシ兄弟電業を経営するアキトシ(大倉)は
妻サチコ(森川)とともに、自らの工場で働いていた。
工場に隣接するプレハブ小屋に住む弟のミチオ(横山)は、
壊れた機械を観るとなおさずにはいられない電気修理工。

ミチオは訳あってアキトシに監禁されていて、

右足を鎖でつながれていた。

一方のサチコには、かつてミチオに強姦された過去があり、
その罪滅ぼしとしてなぜか、アキトシが結婚を申し入れるという

奇妙な流れに身を任せていた。
他人から見れば非常識でちぐはぐであるながらも、

3人は彼らなりに、穏やかな日常を送っている。

そんな中、工場に新しいパート従業員として、

サチコの中学時代の担任、ケイコ(秋山)がやってくる。

数学的思考で物事を考え、極度の機械フェチでもあるケイコは、

壊れた携帯電話を治してもらったのをきっかけに、

ミチオと結ばれ、「あんたのマシーンになる」と服従を誓う。

アキトシはケイコの採用に「大卒の従業員が来た」と大興奮するが

それに比例するように、サチコをじわじわと追い込んでいく。

サチコは恩師との再会に喜ぶのもつかのま、次第に

小さな幸せすらケイコに搾取されていくという考えに囚われていく。

 

1幕が1時間35分、休憩挟んで

2幕が55分の 上演時間 計 2時間50分。

 

 

以下、ネタバレ。

再演ではありますが、念のため該当される方は

ネタバレ回避してくださいね。

 

 

・私は、2001年の当時、マシーン日記はあまり好きではなかった

(性描写というか「強姦」が執拗に出てきた印象で…)ため、

記憶にもあまり残していない。舞台の雰囲気だけぼんやりと

脳内に浮かぶだけ…。

プレハブ小屋があって、壁面が多かったように記憶している。

なので、強姦?なんかも、その工場の窓から……みたいに

記憶しているけど、どうだったかな…。

今回は、小屋をセンター舞台にして360度オープンで、

回転させる。前回の公演との演出の違いの見せ方として、

「額縁舞台」をやめたとのこと。

過去の公演では、スライドやモノローグで見せていた場面を、

ダンスシーンに。そのせいで、衣装替えや休憩ができない

役者環境となったとのこと。

ちなみに、初演時は「セックスマシーン」というタイトル候補が

あったらしい。

 

・かつての深夜番組「演技者。」でも、このマシーン日記を

ドラマ化していたそう。その監督が今回の演出の大根さんで、

主演はV6の森田剛くん。

 

・大倉さんは、意外にも松尾作品の出演経験がなし。
いわれてみれば確かに。

大田区シド・ヴィシャスことアキトシ、だいぶアッパー。

大倉さんって、あの手の演技求められがち…よね。

(アッパー的演技のことではなく、一人ボケ一人ツッコミ的な感じ)

ちなみに、アキヨシの兄指は一本多いんだけど、これ

意外にいて400人に一人ほどなんですって。

マリリン・モンローもだよね?


・ミチオに関して、「ぶっ飛んでる。監禁されているのを理由に

いろんなことをしてる。抵抗感はない。むしろありがたい」と

ありがたがってくれる横山さん。

あんなにいろんな…その…体位をしたりとか、

アイドル枠としては厳しいだろうに…。

金髪がすごい電気工だし(失礼)上半身裸での登場シーン、

ほんっと…何度も言うけど、ほんっとに白い!彫刻だよ!!

朝からコーンフレーク撒き散らかしても、コーラのもうとして

空いているほうの手がパーになっても、すべてが母性を

呼び起こさせる奇跡のまもなく40歳。

 

・福島ハルヲって誰?宇宙体操って実在するの?

福島さんの声は、松尾スズキさんってこと?


・マツザワくんの声は、本当に松澤くんなんだ。

 

・「仮装大賞」を聞き間違って、「下層階級(ミチオ)」

欽ちゃんの仮装大賞、が出てくるけど、タイムリーにも

次から欽ちゃんじゃなくなるんだよね?


・この物語には親が出てこない。
「父と母が出てくると、そっちの物語性が強くなりすぎて、
物語が濁るんです。だからさっさといない設定にした」と松尾さん。
物語を濁させないための父と母の不在…。あるあるある。

 

・森川さんの強めの舞台セリフに、秋山さん「飛沫っ!」

 

・皿回しの場面。秋山さんが一瞬、ケイコっていうより、

舞台の先輩秋山さんとして(笑)指示しているみたいで

心強かった。秋山さん、大好きなんですけど、次回は普通の?

美しい秋山さんがみたい。

 

・「オズの魔法使い」ってみんな知ってるテイだけど、

別に学校でも習わないし、どうしてみんな知ってるの?

古い作品だし、若い人とかは本当に知ってるの?知らないの?

 

・マイケルジャクソン「スムース・クリミナル」

鎖を使ったマイケル横山さん…やるなやるな…やったぁぁぁ!

でしたね。美しかった。


・森川さんの強めの舞台セリフに、

ケイコ先生「…飛沫っ!」

 

・「使いなさいよ、コキ!」「くそっ!専門学校が!」が

記憶に残ったとメモを残している私。

・舞台は舞台だし、お金払って観に来ているものだから、

問題視されてほしくないけど、不寛容がつよめな日本において

どんどん表現の自由が狩られていくんだとしたら、

こういう作品も存在が危うく…なるのかな。

・最後のお手降りご挨拶の時に、改めて、もう何度も観てるけど

改めて「横山さん、マジ綺麗なんだよな…」な感覚に。

コロナも克服して、無事、舞台に立ててる横山さんを観て

安心しました。